EXCEL 実践

公開・情報確認:2026年10月3日

編集:小さな会社の業務ノート

ExcelでCSVの先頭ゼロを消さずに取り込む方法|商品コードを文字列として守る

商品一覧のCSVをExcelで開いたら、商品コードの「00123」が「123」になっていた。見た目を直そうとしても、どこまでゼロを付ければよいか分からない。そんなときは、取り込む前に列の扱いを決めることが大切です。

この記事では、架空の備品一覧を使い、コードを文字列、数量を数値として取り込む練習をします。完成の目標は、元のCSVと同じコードが残り、数量だけを計算できるExcelブックです。

対象はWindowsのデスクトップ版Excelです。Microsoft 365とExcel 2024を中心に説明します。Excel 2021などは同じ名前の項目が表示されるか確認してください。Mac版やWeb版に同じ画面がある前提では進めません。この記事の手順は公式資料を基にしています。Windows版Excelの実機操作と日本語画面の照合は未実施です。

1.コードと金額は、同じ数字でも扱いが違う

数量の「12」は計算に使う数値です。対して、商品コードの「00123」は商品を区別するための文字の並びです。先頭ゼロも識別に必要なら、数値として扱うと都合がよくありません。

CSVは値を区切って並べたテキストファイルです。Excelブックのように、その列を文字列で扱うというセルの書式を保持する形式ではありません。Excelが読み込み時に値をどう解釈するかを確認します。[公式資料2]

コードの先頭ゼロが消えるのは、入力内容が数値として解釈されるためです。また、16桁以上の番号は数値として取り込むと末尾まで正確に保持できない場合があります。今回のような計算しない識別番号は、文字列として取り込む対象にします。[公式資料1]

すべての列を文字列にすればよいわけではありません。数量まで文字列にすると、集計前に別の確認が必要になります。今回はコードと長い管理番号を文字列にし、数量は整数に分けます。

2.元のCSVを残し、5行の架空データで試す

最初に、取り込むCSVを別の場所へコピーしてください。Excelで開いて保存する前の元ファイルを残します。練習では実在の会社、顧客、口座、電話番号を使いません。

次の5件を練習データにします。管理番号は架空の識別子であり、実際のカード番号や個人番号ではありません。

商品コード備品名管理番号数量
00123メモ用紙A123456789012345612
00007封筒B12345678901234573
01020ラベルC12345678901234588
00701ファイルD12345678901234595
12000付箋E12345678901234602

正解は、商品コードが上の5桁のまま残り、管理番号が16桁すべて一致することです。数量の合計は30です。「見た目がそれらしい」だけでは合格にせず、この三つを照合します。

配布CSVはUTF-8(BOM付き)です。文字化けがあっても元ファイルを上書きせず、取り込み画面で文字コードを選び直せるようにします。自分でファイルを作る場合も、元データをExcelで数値へ変えてからCSVに保存する順序は避けましょう。

3.Excelの「データ」から取り込む

新しいExcelブックを開き、「データ」から「テキストまたはCSVから」を選びます。項目がまとまっている版では「データの取得」「ファイルから」を経由します。[公式資料2]

練習用CSVを選んだら、プレビューで備品名が正しく読めるか、列が4列に分かれるか確認します。文字コードはUTF-8、区切りはカンマを想定しています。名前が文字化けしたり全体が一列に入ったりしているときは、そのまま読み込まず設定を見直します。

データ型検出の選択肢がある場合は、検出しない設定を選ぶ方法があります。公式のText/CSVコネクタ資料では、型検出を止めて各列をTextにする選択が説明されています。ただし表示される選択肢は利用環境で確認します。[公式資料4]

続いて「データの変換」へ進み、Power Queryエディターを開きます。画面に「読み込み」と「データの変換」がある場合、この練習では先に型を確認できる後者を選びます。プレビューでコードが残っているように見えても、型の設定まで確かめてから表にします。

4.自動で付いた「変更された型」を見直す

Power QueryはCSVなどのデータから列の型を推測します。自動検出で見出しの昇格や型変更のステップが追加されることがあります。「適用したステップ」を見て、コードを数値に変えている処理がないか確認します。[公式資料3]

「変更された型」というステップがあり、商品コードや管理番号が数値になっていたら、練習用クエリではその型変更ステップを削除し、型を指定し直します。削除するのは型変更のステップです。「ソース」や見出しに関する処理を手当たり次第に消さないでください。

ここは失敗しやすい箇所です。すでにゼロや桁が失われた結果に対して、あとから「テキスト」を選ぶだけでは、元の文字を取り戻せません。元のCSVが正しい状態で残っていることを確かめ、数値へ変換する前のステップからやり直します。

プレビューとステップの両方を確認し、商品コードに00123や00007が戻っているかを見ます。戻らなければ元のCSV自体が変わっていないか確認してください。失われた桁を想像で補うのは、この練習の解決方法に含めません。

5.列ごとに型を指定して読み込む

商品コードの列見出しを選び、データ型を「テキスト」にします。管理番号も同じようにテキストにします。備品名も文字列のままにします。数量は「整数」を選びます。[公式資料1][公式資料3]

型変更の確認が出た場合、変更対象が意図した列かを見て進めてください。コードを数値にしていないこと、数量の変換でエラーが出ていないことを確認します。

練習で数量にエラーが出たら、元データに「3個」のような単位を混ぜていないか調べます。今回の正解データは12、3、8、5、2だけです。実際のデータを勝手に修正する前に、練習用CSVとの差を見て原因を切り分けましょう。

列の型と内容を確認できたら、「閉じて読み込む」でワークシートへ出します。画面や更新版によって名称・経路が違う場合があります。エディター内の値を確かめたうえで、表としてExcelへ戻す操作を選びます。[公式資料1]

6.数式バーと合計で、取り込み結果を確かめる

商品コードの00123が入ったセルをクリックし、数式バーでも先頭ゼロが残っているか確認します。セルの幅が狭ければ広げ、表に見える文字と元データを照合します。

次に長い管理番号を確認します。最初の行だけでなく、末尾が違う5件を見比べてください。1234567890123456と1234567890123457が同じ値になっていないかを見ると、桁が失われた状態を見落としにくくなります。

数量がD2:D6へ読み込まれた場合は、表の外のセルに「=SUM(D2:D6)」を入れ、30になるか確認します。別の位置に読み込まれた場合は、その数量の範囲に読み替えます。コードを文字列として保ちつつ、数量を数値として扱えているかを確かめる練習です。

ここで数量の合計が0になった場合は、全列を文字列として読み込んだ後に数量の型を変えていない可能性があります。Power Queryの数量列を見直します。既存記事の「文字列の金額を数値に直す」も、この確認の考え方につながります。

7.「00000」の表示だけでは足りない場面

セルの表示形式に00000を指定して、123を00123に見せる方法もあります。ただし、今回の目的は元CSVの識別コードを保つことです。見た目だけで元の情報が残っていると判断しません。

例えば同じ123でも、元のコードが00123だったのか、0123だったのかは、変換後の数値だけでは判断できません。5桁という業務ルールが確実にある場合の整形と、元データの保存は分けて考えます。

すでに16桁の番号が数値変換で変わった場合も、表示形式の変更で元の末尾を推測できるわけではありません。元CSVから正しい型で取り込み直します。[公式資料1]

8.保存と次回の取り込みで注意すること

確認できたブックは、元CSVとは別の名前のxlsxとして保存します。練習成果を残す名前は「商品コード取り込み練習.xlsx」などにすると分かりやすくなります。

CSVを別途作成する必要がある場合、ExcelブックとCSVは別の成果物として残してください。CSVをダブルクリックして開いた画面でゼロが消えて見えたからといって、元CSV内の文字まで消えたとは限りません。テキストとして元データを確認し、取り込み方法と保存による変更を区別します。

クエリを保存すると、次回は同じ変換を使う方法があります。[公式資料1] ただしファイルの保存先や列名が変わった場合は、更新結果を確認してください。今回の手順を覚えても、全く違うCSVを同じ設定で安全に取り込めるとは限りません。

先頭ゼロの問題では、見た目を直す前に「この列は計算する数値か、識別するコードか」を決めるのが出発点です。元ファイルを残し、型と内容を確認して取り込む流れを、小さな架空データで練習しましょう。

無料練習用CSV

本文と同じ架空5件です。ダブルクリックで開くのではなく、データの取り込みから練習してください。答えは本文の表と数量合計30で照合できます。

練習CSVを無料ダウンロード

参考資料と確認環境

情報確認:2026年10月3日。CSVの文字コード、5件のコード・16桁管理番号、数量合計を検査しました。Windows版Excelの操作・保存・再読み込みは未検証です。

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